経験値の差が違いを生む
雨漏りトラブル対応で顧客満足度を高める方法

建物ソリューションを展開するジャパンホームシールド(以下JHS)は、2014年からグループ全体で1,600件を超える雨漏り調査を手掛けてきました。

今回は、「レインボービューシステム」を用いた雨漏り調査や、不動産会社さまから依頼を受けて補修工事を行っている建物検査部の桑島と松原が、顧客満足度を高める秘訣をご紹介します。


建物検査部 桑島(写真左)  松原(写真右)

目指すのは“早期解決”


私たちが雨漏りの相談を受ける時には、住宅会社さまとオーナーさまで重大なトラブルになっていることがほとんどです。再発を繰り返す雨漏りに、「もう第三者機関に依頼しよう」となりご連絡をいただきます。これは私たちが、雨漏りの問題は長期化するケースが少なくないと感じている部分です。

住宅会社さまもオーナーさまも雨漏りの専門家ではないので、私たちが初期段階で状況をヒアリングする時にはまだ原因が不明瞭ですから、先入観をなくすことが大切です。迅速な解決による最終的な顧客満足を目指し、思い込みをなくした状態で丁寧に状況把握をしています。

私たちは、高精度なレインボービューシステムという調査方法を実施していますが、この方法は特別な技術を使っている分、手間とコストが掛かります。お客さまもこの調査に期待して問い合わせくださるケースも多いのですが、ヒアリングするなかで、そもそも高精度なレインボービューシステムで調査する必要はないのでは?というケースにも遭遇します。通常の散水検査だけで済めば、コストも時間も抑えられ、オーナーさまの負担も最小限となります。ですので状況にあった調査方法をご提案をしています。



経験値がトラブル解決に違いを生む


この部分の判断(振り分け)を適切にできるのは私たちの強みで、これまでの雨漏り調査実績によるところが大きいと感じています。雨漏りの原因を特定するためにはどれだけ多くの雨漏りのケースを経験したか、という経験値も大いに寄与していると考えています。
雨漏りの原因で多いのは、経年劣化と施工上の不備です。施工上の不備といっても施工が悪い場合と納まりが悪い場合があります。原因がどこにあるのかを、想像力を働かせながら正しいプロセスで調査を進めていくことが大切です。

調査の流れとしては、まず住宅会社さまより漏水発生時の状況や漏水発生位置等の情報と図面をいただき原因を推定します。同時に現場状況も想定し、障害物の撤去の有無や足場設置等の調査条件も考慮したうえで散水範囲を作成します。 調査当日は、散水範囲が記載された図面を見ながら散水調査等を行います。 水をかける順番でいうと、下から徐々に上に調査位置をずらしていきます。

雨漏り調査の経験を積んでいればこれは一般的な方法ですが、住宅会社さまに必ずこのようなノウハウがあるとは限りません。そこで私たちの出番というわけです。

また、”台風が増えれば雨漏りが増える””桜が散るとシロアリの羽アリが飛ぶ”、など季節性のトラブルも意識しながらスムーズに対応できるように全国の体制を整えています。


第三者としての適切なコミュニケーションが顧客満足度を高める


トラブル対応で配慮しなければならないことは、認識の齟齬がないようコミュニケーションを取ることです。

例えば、オーナーさまが天井の染みがあるからといって直ちに雨漏りとは判断せず、結露が原因となっている可能性も検討します。調査をして天井を解体するなどして、水漏れが確認できてはじめて雨漏り判断します。

これまでマンションにしか住んだことがなかったお客さまが、戸建住宅のサッシのレールに水が溜まることに驚くなど、私たちにとっては常識と思われることにも全く違った認識を持たれる方もいらっしゃいます。

また、対応が長引きそうなケースでは、調査と補修工事の回数が複数回になることや時間がかかること等を、予め伝えるようにしています。

心掛けているのは、住宅会社さまとオーナーさま双方に満足いただけるような誠実な対応です。

細かすぎる情報を伝えすぎでもいたずらに不安を増やしてしまい、オーナーさまの満足度にはつながりません。一方で重大なトラブル予測ができている場合は必ず住宅会社さまに伝えます。説明に際しては、○○だから□□というように、論理的かつ誤解のないコミュニケーションを意識しています。

失敗談ですが、住宅会社さまとオーナーさまの間で板挟みになるという事例もあったため、 特にオーナーさまへの対応では適切な情報をお伝えしながら安心感につながるコミュニケーションを心掛けています。
どんなケースであっても100%想定通りに進むとは限らないため、トラブルが起きたときのために、対応の手順を決めておけば早期解決が可能です。

例えば、住宅会社さまにて補修方法や補修範囲等の事前の線引きが必要かと思います。

補修工事は、範囲や内容等により金額や時間にもバラつきが出るものです。一時的な補修では再発のリスクも高くなり、再発となるとオーナーさまとのトラブルも深刻になります。予め、どこまで補修を行うかを決めておくことをお勧めします。

後手後手にならずに対応が早期解決できれば、発端はトラブルであってもオーナーさまの不満を満足に変えることができます。

「関係修復のきっかけ作り」も大切な役割の一つ


「オーナーさまから信用できないと言われ、もう打つ手立てがない」という段階で、住宅会社さまから「助けてください。間に入ってください。」と相談をいただきます。

精度の高い雨漏り調査は当たり前ですが、この状況を一刻も早く解決するために。関係修復のきっかけ作りも私たちの役割だと考えています。
「長年わからなかった原因や補修方法がはっきりしたよ。」
「雨漏りが直ってお施主さまも喜んでいたよ!ありがとう。」

という言葉をいただけると、私たちも本当に安心できます。

住宅会社さまには、メンテナンスの重要性についても改めて話をさせていただきます。未来のトラブル抑止策につながることをお伝えするのも中長期的なメリットがあると考えるからです。


ノウハウをさらに厚く。建築に役立つ情報提供を。


歯医者が虫歯をなくしたいと願うように、私たちも雨漏りがなくなってほしいと思っています。依頼が減り困る側面もあるかもしれませんが、皆さまのお役に立てることが私たちの願いです。

建築士の資格を持って住宅関係の仕事をしている以上、住宅会社さまやオーナーさまのお力になれるよう、仕事に励んでいます。

雨漏り調査を続けて、私たちのノウハウがさらに厚いものになってくれば、建築にも役立つデータベースとなってくると思うので、そういった面でも貢献していきたいと考えています。
JHSの建物サポートシステムは、もしものときに金銭解決だけではなく
最終的な顧客満足につながる「事故調査サポート」が他社にはない強みとなります。
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