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【住宅・建設事業者対象】防蟻対策に関するアンケート調査を実施

近年、アフターサービスの充実や住宅保証の長期化が傾向として強まっています。一方で防蟻保証については、初期5年間が市場で一般化していますが、実際に現場での防蟻処理の実施状況や課題内容について実態を知る機会が多くありませんでした。

こうした背景を踏まえ、当社では住宅・建設事業者を対象に「防蟻保証に関するアンケート調査」を実施しました。業界内でのシロアリ対策の実施状況や防蟻対策に関する課題などについて結果をまとめましたので、今回の記事ではアンケート調査結果の一部を、考察とともにご紹介いたします。
※本アンケートの全調査結果は、以下のボタンより無料でダウンロードいただけます。


  資料ダウンロード_シロアリ対策(防蟻処理)に関する調査2024(JHS) 当ページから意識調査の詳細資料をダウンロードいただけます。必要事項にご記入のうえ、送信ボタンを押してください。ご不明点などございましたらお問い合わせページでご質問を承ります。 ジャパンホームシールド株式会社


実施概要=========
・調査対象  :建設・住宅業界に携わる全国の事業者200名
・調査エリア:全国
・調査機関  :2024年10月17日 ~ 24日
・調査主体  :ジャパンホームシールド株式会社による自社調査
・調査方法  :インターネット
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目次[非表示]

  1. 1.北海道のシロアリへの関心が高い
  2. 2.4割以上が、複数の防蟻対策を「併用」している
  3. 3.3割以上が、防蟻再施工時に防蟻保証の案内をしていない
  4. 4.5割以上が、防蟻対策に課題を持っている
  5. 5.全調査結果の資料ダウンロードはこちら


北海道のシロアリへの関心が高い

図1 回答者の傾向
図1 回答者の傾向


今回の回答者が所属する部署別でみると、設計・営業・管理の順に多く回答をいただきました(図1左)。また県別での回答者を見てみると、これまでシロアリが生息しないとされていた北海道からの回答が、回答者全体で6番目に多い結果なっいます(図1右)。

シロアリは通常、温暖な地域での発生が多く、寒冷地ではあまり生息しないと思われてきました。しかし、この県別の回答者結果からも分かる通り、寒冷地である北海道においてもシロアリ被害のリスクや対策へ関心が高いことが伺えます。



4割以上が、複数の防蟻対策を「併用」している

図2 防蟻対策の傾向について
図2 防蟻対策の傾向について


次に、防蟻対策の傾向に関する設問です。木部への薬剤処理を行っている事業者が44%で、さらに薬剤処理以外の方法も併用している事業者も44%と同じ割合結果となりました(図2左)。また、木部薬剤処理以外の方法としては、土壌処理や樹種による対策、シート工法など他の処理方法にて併用して対策されていることが分かりました(図2右)。

これらの結果の背景として、フラット35や性能表示制度、長期優良住宅の制度普及により薬剤処理の実施が建築基準法で義務付けられていることが挙げられます。

しかし、防蟻対策として実施する薬剤処理は、シロアリに木部を食べられないようにする対策の1つであり、物理的な侵入を阻止するためには、木部への薬剤処理と併用して、物理的な侵入防ぐ忌避シートも使用することも重要だと考えられます



3割以上が、防蟻再施工時に防蟻保証の案内をしていない

図3 防蟻保証期間とメンテナンスに関する施主説明の実施状況
図3 防蟻保証期間とメンテナンスに関する施主説明の実施状況



次に、防蟻保証期間とメンテナンスに関する施主説明の実施状況に関する設問です。防蟻保証の現状について、初期5年保証が市場の標準となっており、約5割事業者がこの保証を採用しています(図3左)。

しかし、引き渡し時には約9割の事業者が施主へ防蟻保証について説明しているものの、再施工が必要な時期に案内をしている事業者は65%に留まりました。つまり、全体の3割以上が、再施工が必要な時期に施主へ防蟻保証の案内をしていない結果となっています(図3右)。

防蟻処理による効果は永久に続くものではなく、特に木部薬剤処理では5年程度が効果持続の目安とされています。そのため、再施工の時期に案内を行っていないということは、施主の住宅がシロアリ被害リスクにさらされる原因なりかねません

防蟻処理を通して施主に安心を提供し信頼を獲得するためにも、初回の施主説明だけではなく、再施工のタイミングごとに毎回提案することが重要です。



5割以上が、防蟻対策に課題を持っている

図4 防蟻対策の具体的な課題と改善点
図4 防蟻対策の具体的な課題と改善点


次に、防蟻対策の具体的な課題と改善点に関する設問です。防蟻対策に課題を感じている事業者は、全体の52.5%と過半数を超える結果となりました(図4左)。具体的な課題としては、「保証期間」が29%、次いで「施工方法」が21.5%、「施主説明」20.6%と続いています。(図4右)。

また、「保証期間」や「施主説明」に対する課題意識を持つ事業者が一定いることからも、一般的に初期5年が主流の防蟻保証では、防蟻の再施工時に対する苦労や手間事業者にとって負担になっていること伺えます

施工方法に課題を感じる事業者が最も多い背景の1つに、現場での作業環境や住宅構造など条件が毎回異なることから、住宅ごと適切な施工方法うまく掴めていない可能性考えられます


全調査結果の資料ダウンロードはこちら

防蟻保証に関するアンケート調査


以上、本アンケート調査の結果の一部をご紹介しました。木部への薬剤処理だけではなく土壌処理やシート工法など他対策との併用を実施、また保証期間に対する苦労や手間に課題をもつ住宅・建設事業者が半数以上いるなど、具体的な取り組みや抱えている課題について少しでも参考にしていただけると幸いです。

また、今回取り上げたアンケート項目以外にも、住宅・建設事業者が防蟻対策として実施している取り組みや、より具体的な課題と改善点などについて調査しております。今後のシロアリ対策や競争力向上に役立つ情報を記載しておりますので、ぜひ以下のボタンよりダウンロードください。


▼アンケート調査の質問全項目
Q1 防蟻対策として木部への薬剤処理を行っていますか(吹付・塗布・加圧注入など)
Q2 防蟻対策として木部への薬剤処理以外の方法は行っていますか(複数回答)
Q3 防蟻の保証を施主へ説明していますか
Q4 防蟻の保証は何年保証をご利用していますか
Q5 防蟻の再施工(5年毎など)を施主様へご案内されていますか
Q6 定期点検は自社スタッフで行っていますか
Q7 過去にシロアリ被害が発生したことはありますか?
Q8 防蟻対策に関することでお客様からの不安を聞いたことがありますか
Q9 防蟻対策で課題に感じている点や改善したい点はありますか
Q10 防蟻の20年一括保証があれば検討したいと思いますか



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ジャパンホームシールド編集部
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