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24時間換気システムは掃除しないとどうなる?健康への影響や掃除方法




24時間換気システムとは、窓を開けることなく室内の空気環境を整える仕組みのこと。「一度も掃除したことがない」「健康に影響あるのかな?」と気になる人もいるのではないでしょうか?


本記事では24時間換気システムの仕組みや子供に与える影響、お手入れ方法についてもご紹介します。24時間換気システムを掃除して室内環境を快適にしたい人は、ぜひチェックしてみてください。


目次[非表示]

  1. 1.24時間換気システムの仕組み・役割とは?
    1. 1.1.仕組み|24時間換気システムには3つの種類がある
    2. 1.2.役割|シックハウス症候群を予防する
    3. 1.3.一度も掃除したことがない人が6割!?
  2. 2.24時間換気システムを掃除しないとどうなる?健康への影響は?
    1. 2.1.1年以上フィルターの掃除をしないと効果は半分に?
    2. 2.2.汚れた空気を吸うことで、咳やアレルギー発症につながることも
  3. 3.24時間換気システムの掃除方法
    1. 3.1.給気口のお手入れ方法
    2. 3.2.排気口(換気扇)のお手入れ方法
  4. 4.24時間換気システムを掃除して快適な空間を手に入れよう!



24時間換気システムの仕組み・役割とは?


24時間換気システムとは、家の中の空気を機械によって循環させ、外気と入れ替える設備のことです。では、具体的にどのような仕組みで、どのような役割を持つのでしょうか?



仕組み|24時間換気システムには3つの種類がある


24時間換気システムは、給排気の方法によって「第1種換気」「第2種換気」「第3種換気」の3つのタイプがあります。


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この中でも、一般的な住宅で採用されることが多いのが「第3種換気」です。


排気口にのみ換気扇を設置し、給気は自然の力で行う方法で、戸建て住宅やマンションで多く採用されているシステムです。



役割|シックハウス症候群を予防する


近年、住宅の高気密化・高断熱化などが進み、換気が十分でないまま長時間を過ごしていると、「シックハウス症候群」と呼ばれる体調不良を引き起こすことが問題となっています。


具体的な症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など、人によって様々。建材や家具などから微量に出る化学物質による空気汚染や、結露によるカビなどが原因とされています。


このシックハウス症候群を予防するため、2003年の建築基準法の法改正によって、すべての住宅に24時間換気システムの取り付けが義務化されました。



一度も掃除したことがない人が6割!?


法改正以降に建てられた住宅には、24時間換気システムが設置されていますが、どの程度知られているのでしょうか?


換気扇を製造・販売する三菱電機株式会社は、2004年以降に建てられた家で5年以上生活する全国の20代~60代の男女500人を対象に、「24時間換気システムに関する調査」を行いました。


その結果によると、自宅に24時間換気システムが設置されていることを「知らない」人が約4割、24時間換気システムの換気扇を「掃除をしたことがない」と答えた人は約6割いることがわかりました。


そして、掃除をしない理由で最も多かったのが「掃除の仕方がわからない」というもの。一度掃除方法を把握しておくと、その後の定期的なお手入れもスムーズに進みそうですね。




24時間換気システムを掃除しないとどうなる?健康への影響は?


この記事を読んでいる方の中にも24時間換気システムについて、「なんとなく存在は知っていたけど掃除したことがない」「掃除の仕方がわからない」という人もいるかもしれません。


では、24時間換気システムの掃除をしないままでいると、どのような影響があるのでしょうか?



1年以上フィルターの掃除をしないと効果は半分に?


換気扇などを製作する中津川製作所が、フィルターに汚れがたまった時の換気効率への影響を測定したところ、フィルターを1~2年掃除せずに放置すると、換気効率が50%ダウンすることがわかったそうです。


これは、空気の入れ替えが新品のフィルターの2倍かかるということを意味します。本来の機能の半分しか発揮できていないということです。                     



汚れた空気を吸うことで、咳やアレルギー発症につながることも


24時間換気システムを掃除しないままにしておくと、ファンやダクト、排気口はホコリが詰まり、カビやダニの温床に。そのまま使い続けると、カビやダニを部屋にまき散らすことになります。


特に子どもは、成人と比べて体重当たりの吸気量が多いため、空気をきれいに保たない咳やアレルギーへの影響も懸念されます。



24時間換気システムの掃除方法


24時間換気システムは、しっかり空気を循環しているからこそ、使っていれば汚れるものです。


1~2か月おきにチェックし、自分の家がどれくらい汚れているのか、どの季節が一番汚れるのかなど、把握しておくと安心です。自分の家に合ったお掃除のサイクルを把握し、定期的にお掃除するようにしましょう。


ここでは、一般的な住宅で多く採用されている第3種換気(自然に吸気・ファンで排気)のお手入れ方法をご紹介します。お手入れする箇所は「給気口」「排気口」の2か所です。


メーカーによってお手入れの手順は異なります。必ず取扱説明書に沿ってお手入れを行ってくださいね。



給気口のお手入れ方法


「新築住宅室内壁の通風口」画像提供/PIXTA


【STEP1】

24時間換気システムの電源を切り、給気口のカバーとフィルターを外す


【STEP2】

給気口内のホコリを掃除機で吸い取る

汚れがひどい場合は、中性洗剤で軽く水洗いをしてからしっかり乾かしましょう。


【STEP3】

フィルターの汚れを掃除機で吸い取る


【STEP4】

フィルターを取り付け、給気口カバーを元に戻し、24時間換気システムの電源をつける


フィルターの汚れがなかなか落ちない場合や、「手っ取り早く新品と交換したい」という方は、フィルター交換がおすすめです。フィルターは楽天やAmazonで購入できるものもありますので、給気口の型番を検索し、該当するフィルターが購入できるか確認してみるとよいでしょう。



排気口(換気扇)のお手入れ方法


「新築住宅の天井の給気口」画像提供/PIXTA


【STEP1】

24時間換気システムの電源を切る(専用回路がある場合は、ブレーカーのスイッチも切る)


【STEP2】

本体カバーとフィルターを外し、掃除機でそれぞれのホコリを吸い取る


【STEP3】

スポンジに中性洗剤をつけて本体カバーを洗う


【STEP4】

フィルターを水洗いできる場合は中性洗剤で洗う


【STEP5】

フィルター、カバーともにしっかりと乾かして元に戻す

※濡れたままセットするとカビの原因となるため


【STEP6】

24時間換気システムの電源をつける



ご紹介した第3種換気(自然に吸気・ファンで排気)は自分で掃除できるものが多く、スポンジや中性洗剤などがあれば費用もかかりません。しかし、長い間掃除をしておらず汚れが溜まっていたり、掃除方法が難しい機種や掃除できるか不安な場合は、専門業者の力を借りるのも1つの方法です。



24時間換気システムを掃除して快適な空間を手に入れよう!


日々の生活のなかで、24時間換気システムを意識する機会は少ないかもしれませんが、室内の空気をきれいに保つという重要な役割をもっています。


掃除をしないまま放置すると、健康に影響するケースもあるため、定期的なお手入れが重要です。


24時間換気システムの仕組みや掃除方法を一度知ってしまえば、その後の定期的なお手入れは簡単です。まずは、自宅の24時間換気システムの設置場所を確認し、どの程度汚れているかチェックすることからはじめましょう!





記事を作成する際に参考にしたサイトは以下の通りです。

■UP LIFE, 絶対切っちゃダメ? 意外と知らない24時間換気システムあれこれ, 2022年10月24日

■厚生労働省, シックハウス対策のページ 2022年10月24日

■国土交通省, シックハウス対策のための規制導入 改正建築基準法は平成15年7月1日に施工されました, 2022年10月24日

■PRWire, 室内の空気環境を整える「24時間換気システム」 一度も掃除をしたことがないという人が6割にも!, 2022年10月24日

■Famirium~子どもの健康を守る家を京都で建てる, 子どもの健康を24時間換気システムが守るワケ, 2022年10月24日

■IROHA.IE, 子どもが健康に過ごせる室内環境の作り方, 2022年10月24日

■yokoyumyumのリノベブログ, 閲覧注意!24時間換気フィルターを3年放置…掃除と交換方法まとめ, 2022年10月24日

■暮らしの知恵袋 - 換気の知恵袋, 24時間換気システムは掃除が必要!掃除方法やフィルター交換方法は?, 2022年10月24日



表紙写真「換気扇」:画像提供/PIXTA



ホームサポート編集部
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