
【住宅現場で使える】生産性向上のIT・AIツール5選
人材不足の中で、営業・設計・施工管理・アフターまで少人数で回している住宅会社ほど、「確認待ち」「引き継ぎ漏れ」「情報が散らばって見つからない」ことによるコミュニケーションコストが増えがちです。結果として、顧客への対応が遅れたり、現場の手戻りが増えたりするなど、生産性が落ちているのではないでしょうか。
そこで本記事では、住宅業界の現場で活用されているIT・AIツールを例に、生産性向上につながるポイントを整理します。最後に、導入前に押さえるべき注意点もまとめます。
この記事で分かること=========
・住宅現場の生産性が向上するIT・AIツール
・IT・AIツール導入前のポイント
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住宅業界で活用できる生産性向上のIT・AIツール
属人化と情報分散が原因で業務が滞っている住宅会社では、「どの担当者に聞けばいいか分からない」「過去の判断基準が見つからない」「同じ作業を何度も繰り返す」といった時間のロスが積み重なっています。こうした課題を解消するには、業務プロセスそのものを見直すとともに、情報を一元化し、判断基準を標準化できる仕組みが必要でしょう。
ここでは、営業支援、顧客対応、施工管理、情報共有といった各フェーズで活用されているツールを紹介します。
土地BANK|土地・不動産情報の営業支援サービス

土地BANKは、不動産情報と地図データをまとめて扱えるマップ型の営業支援サービスです。売土地・中古物件情報を地図上で確認しながら、取引事例、坪単価相場、学区、ハザードマップなどの情報を重ねて閲覧できるため、「調べる人が変わると結論が変わる」「資料探しに時間が溶ける」といった属人化を減らしやすいのが特徴です。
特に、土地をまだ持っていないお施主様との商談では、「希望条件に合う土地をどう探すか」「候補をどう絞るか」に時間がかかり、提案が後ろ倒しになりがちです。土地BANKのように地図上で候補を整理し、周辺相場やリスク情報までその場でまとめて提示できると、成約率を上げることができます。
住宅会社にとっては、土地検討の初期段階で判断材料を揃えやすくなり、営業・設計・施工側の前提のすり合わせが早まることで、提案の手戻り削減にもつながります。
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ALL GRIT|問い合わせ対応・追客の自動化ツール

ALL GRITは、住宅・不動産業界に特化したLINE×BOTの仕組みで、見込み顧客対応と業務効率化を支援するツールです。問い合わせが入った直後の一次対応や、資料請求後のフォロー、予約導線などをLINE上で自動化できるため、担当者の手が空いていない時間帯でも「返信待ち」を減らしやすくなります。
また、対応フローをテンプレ化して運用できるため、「誰が対応しても同じ案内ができる」「対応品質が担当者の経験に左右されにくい」といった担当者に依存する業務をなくすことにもつながります。
少人数で多くの問い合わせをさばく必要がある住宅会社にとって、初期対応の自動化は担当者の負荷を下げるだけでなく、顧客満足度の維持にも直結するので、現場の生産性を落としやすい問い合わせ対応の詰まりを解消する有効な選択肢の一つといえます。
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ANDPAD|施工管理・現場情報を一元化するクラウドプラットフォーム

ANDPADは、工程・写真・図面・検査・チャットなど、現場で発生する情報をクラウド上で集約し、関係者間で共有しやすくする施工管理系のプラットフォームです。現場の生産性が落ちる原因の多くは「最新情報がどこにあるか分からない」「連絡が埋もれる」「確認のための往復が多い」ことにあります。
ANDPADのように情報を一元化することで、こうした「探す・聞く・待つ」時間を減らし、担当者が変わっても同じ情報にアクセスできる状態を作ることで、属人化を解消しやすくなります。
特に、複数の現場を同時並行で進めている住宅会社では、各現場の進捗や課題をリアルタイムで把握できることが重要ですので、適切なリソース配分と品質管理を両立するのに有効なツールです。
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SPIDERPLUS|現場DXのための施工管理プラットフォーム

SPIDERPLUSは、現場での写真管理、図面、検査、指摘事項の共有などを扱える現場管理アプリです。紙・口頭・個人スマホの写真に依存すると、報告の粒度が担当者で変わり、後から追跡できないブラックボックスが生まれがちです。
SPIDERPLUSのように写真・指摘・是正の履歴が整理されて残ると、「言った/言わない」「どこまでやったか分からない」が減り、現場品質と顧客対応のスピードが同時に上がります。また、検査記録がデジタル化されることで、過去の事例を参照しながら判断基準を統一しやすくなり、経験の浅い担当者でも一定水準の品質を保てるようになるでしょう。結果として、アフター段階の問い合わせ対応も楽になり、クレーム対応の時間が削減されます。
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plantable|施主とのコミュニケーション・進捗共有ツール

plantableは、施主との連絡や情報共有をスムーズにするコミュニケーション系のツールです。施主対応が属人化すると、担当者が不在のときに返答できず、返信遅延がそのまま不信につながりやすくなってしまいます。
plantableのように、コミュニケーション履歴と進捗が社内で共有されると、担当変更や休暇時でも対応が止まりにくくなるため、施主側の「今どうなっている?」の確認ストレスと現場側の割り込み対応も減り、生産性が上がります。また、進捗状況を施主自身が確認できる仕組みがあれば、同じ質問が繰り返されることも防げるでしょう。
特に、引き渡し後のアフターフォローでは、過去のやり取りや対応履歴を参照できると、迅速に問題が解決できるので、施主とのコミュニケーションを可視化・共有化することは、現場の負担軽減と顧客満足度向上の両立を実現できるといえます。
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地盤サポートマップPro2|AIを活用した地盤情報予測サービス

地盤サポートマップPro2は、建築予定地を地図上で指定するだけで、地盤リスクの目安や改良の必要性、概算コストを短時間で把握できる支援サービスです。土地検討や初期提案の段階で「この土地は地盤改良が必要か」「費用感はどれくらいか」といった論点を前倒しできるため、後工程での見積崩れや手戻りを減らしやすくなります。
また、判断がベテランの経験に依存しがちな地盤の見立てを同じ基準で揃えられるため、担当者が変わっても説明のブレが起きにくく、確認の往復や社内調整の時間も圧縮できます。AIを活用した予測により、過去のデータを基にした客観的な判断材料を提示できる点も、属人化の解消に寄与するでしょう。
このように、初期段階でリスクを把握し情報共有できると、提案の精度が向上し、かつスピーディーな対応ができるので、結果として現場全体の生産性向上につながります。
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IT・AIツール導入前に確認すべき4つのこと
ここまでご紹介してきたIT・AIツールですが、導入しても現場で活用されなければ意味がありません。社内に定着させるためには、導入前の準備と運用設計が重要です。
ここでは、ツール活用が現場で定着し、生産性向上につながるまでの4つの確認ポイントを解説します。
①社内での活用ルールを決めているか?
現場系ツールが定着しない原因の多くは、「入力がバラバラ」「更新されない」「どれが最新か分からない」といった運用ルール不在にあります。
たとえば、写真の撮り方・ファイル名・工程ステータス・報告の必須項目・誰がいつ更新するかが決まっていないと、情報の質がバラついて信頼性が下がり、誰も見なくなってしまいます。導入前に、まずは入力ルール(最低限)と責任者(誰が整備するか)を決めておくと、属人化の解消と定着率が一気に上がるでしょう。
ルールは細かすぎると守られないため、ポイントは「最低限これだけは守る」という核となる3〜5項目に絞ることです。また、ルールを決めるだけでなく、社内に周知し、なぜそのルールが必要なのかを丁寧に説明することで、現場の協力を得やすくなります。
②プロジェクトリーダーを決めているか?
加えて重要なのが、ツール導入を「全員一斉に完璧で始めない」ことです。使いこなせる人、または使いこなせる見込みが高い人をプロジェクトリーダーに置き、まずは小さく成功させることが、活用が定着するまでの近道だと考えます。
たとえば、1つの現場・1つの業務で「このやり方なら早くなる」「引き継ぎが楽になる」という成功体験を作り、その手順を社内に横展開できる仕組み(ミニ勉強会、手順書、社内FAQ)までセットで考えておくと、現場に活用ルールが根づきやすくなるでしょう。
ポイントは、プロジェクトリーダーを経営層ではなく、現場に近い立場の人へ任せることです。現場の課題を肌で感じている人がリードできると、現場で実際に使える形に設計しやすくなります。
③困ってる業務を改善できる機能があるか?
「便利そうだから」で選ぶと、現場の負担が増えるだけで問題は解決できません。重要なのは、ツールが多機能かどうかではなく、いま詰まっている業務のボトルネックを外せるかという点です。
例えば、返信が遅れているなら「顧客対応の履歴共有」、手戻りが多いなら「図面・写真・指摘の一元化」、土地検討が遅いなら「判断材料の見える化」など、改善したい業務を先に決めてから、必要な機能をかならず照合するようにしましょう。
また、多機能すぎるツールは使い方が複雑になり、現場が混乱する原因にもなります。最初は範囲を広げず、一番困っている業務から始めることで失敗しにくくなります。導入前にデモや無料トライアルを活用し、実際の現場で使えるかをあらかじめ検証してみてください。
④導入後のサポート体制が整っているか?
IT・AIツールの定着度合いは、導入後の「設定」「運用の定着」「社内教育」の有無で差が出ます。特に、現場で使うものほど、最初の1〜2か月でつまずくと利用率が一気に落ちます。
そこで、サポート体制を見るときは、機能説明だけでなく、初期設定支援があるか、問い合わせ対応のスピードはどうか、運用ルールの相談に乗ってくれるかといった「定着支援」の有無を確認しましょう。
また、マニュアルやFAQが充実しているか、オンライン研修や定期的なフォローアップがあるかも重要です。サポートが手厚いベンダーを選ぶことで、導入後のトラブル対応がスムーズになり、現場の不安を軽減できるでしょう。ツールの性能だけでなく、伴走支援があるかどうかで、活用できる状態になれるかが決まるといっても過言ではありません。
IT・AIツールの活用で、生産性を仕組から変える
人材不足や原価高騰が続く中でも、住宅会社の生産性を上げる余地がなくなったわけではありません。むしろ、営業・設計・施工管理・アフターといった業務を「人の頑張り」で回し続けるのではなく、IT・AIツールを活用して情報共有と判断を標準化し、属人化を減らすことが、これからの現場づくりの前提になっていくはずです。小さく導入して効果が出た業務から横展開していけば、少人数でも回る体制を実現できるでしょう。
その一方で、現場には「ツールを入れると仕事がなくなるのでは」「本当に使えるのか」と不安や反対の声が出ることもあるでしょう。しかし、目的は「人を減らすこと」ではなく、確認・手戻り・探す時間を減らして、空いた時間を品質確認や施主対応など価値の高い仕事に回すことです。現場の負担が軽くなる実感が持てると、協力も得られやすくなるので、導入前に社内へツールの導入目的をしっかりと伝えるようにしましょう。
また、土地検討や初期提案の段階で「地盤の見立て」が担当者の経験に依存している場合、判断の遅れや見積の崩れが手戻りにつながり、現場の時間を大きく削ります。こうした判断業務の属人化を減らし、地盤リスクと改良コストの見通しを早い段階で揃えたいとお考えであれば、AIを活用した地盤情報予測サービス「地盤サポートマップPro2」も選択肢の一つです。詳細はサービス紹介ページをご覧ください。

