同じ敷地でも調査結果が違う?!ボーリング調査・SWS試験・表面波探査を比較してわかった地盤調査の正しい選び方とは
地盤調査は “目的に合った手法選び” がすべて。

知らないと危険な地盤事故を防ぐポイントとは?
「同じ敷地なのに、調査方法によって結果が違う…?」
実はこれ、地盤調査の世界では意外とよくある話です。
今回、木造二階建て住宅を建てる前提で 3種類の地盤調査を実施したところ、基礎仕様や地盤改良の判定に大きな差が出ました。なぜこんなことが起こるのか?
その理由と、調査手法ごとの特徴、そして地盤トラブルを防ぐために “何をどう組み合わせれば良いのか” を、わかりやすく解説していきます。
◆ 実験内容
木造二階建て住宅を建てるイメージで、ある敷地の地耐力を 3つの方法で調査しました。
◆ 今回比較した3つの地盤調査
❶ 標準貫入試験(ボーリング調査)
▶ 地盤調査の“王様”ともいえる信頼性の高い方法。掘削した孔に装置を下ろし、63.5kgのハンマーを 76cmから自由落下させて 30cm貫入に必要な打撃回数(N値) を測定します。
N値と採取した土のサンプルから、
・地盤の硬さ
・土の種類
・地層構成
などを詳細に評価できます。
→ 最も精度が高いが、コストと手間がかかる調査。

❷ SWS試験(スクリューウエイト貫入試験)
▶ 戸建住宅で最も一般的な“簡易地盤調査”。鉄のロッドを地面に押し込み、重さと回転数から地盤の支持力を判定します。
・100kgまで重りを追加
・25cm沈むのに必要な半回転数を記録
→ 手軽で精度もあり、住宅業界では定番。しかし土質判別は苦手。

❸ 表面波探査
▶ 地盤を振動させ、地表面を伝わる“表面波”の速さから地盤の硬さや構造を解析する物理探査。
・起振機で振動を与える
・センサーで波を計測
・深さ15m程度までの構造を推定
→ 非破壊で広範囲のバラつきを平均化し“面”として捉えられる。が、土質の判断や局所的な軟弱層の検出は苦手。

◇写真提供(3つの地盤調査):ジャパンホームシールドFC西東京店 株式会社ジーエーシーサポート
◆ 調査の結果
・ ❶ ボーリング調査 & ❷ SWS試験 の判定
→ 深さ7~8mに軟弱層あり。柱状改良または鋼管杭が必要。
・ ❸ 表面波探査の判定
→ 1.5m以深は耐力十分。表層改良で問題なし。
結果:表面波探査と他試験で “判定が大きく食い違った”
なぜ違いが出たのか?
・ ボーリング調査 & SWS試験 → 1点「点」を深く読む調査
・ 表面波探査 → 広く「線」を概略的に読む調査
つまり今回のケースでは、
表面波探査は、局所的な軟弱層を拾いきれなかったのです。
しかしこれは表面波探査が悪いわけではありません。
むしろ特徴を理解して組み合わせることで、互いの弱点を補えるのです。
・ SWS試験を複数点で行う
・ 表面波探査 + SWS試験 のハイブリッド
こうした工夫で、調査の精度は大きく向上します。
出典:日経HB 2006.9号掲載
では、どんなケースが “表面波探査向き” なの?
表面波探査が得意なのは、ズバリ “地盤のばらつきを平均化して評価したい現場”。
特に、
・ 表層改良を行った地盤(SWSでは固くて貫入できない)
・ 敷地全体の地層構造をざっくり把握したいとき
などでその強みを発揮します。
逆に表面波探査が苦手なポイント
① 技術者の経験・解析条件によって結果が変わる
波の読み取り・解析は“解釈の幅”が出やすい手法。
技術者の経験差が出やすいといえます。
② 支持層を “直接” 確認できない
表面波探査では杭の支持層深さが分かりにくい欠点があります。
地盤改良の判定が必要な場合、追加でSWSやボーリング調査が推奨されます。
出典:日経HB 2008.4号掲載
【まとめ】
地盤調査は「どの手法が正しいか」ではなく、「目的に合わせてどう組み合わせるか」が重要
ボーリング調査、SWS試験、表面波探査、それぞれ長所・短所を持った調査方法です。
・ 表面波 × SWS
・ SWS × SDS
など、長所を活かした組み合わせが大切なのです。
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